熱中症対策になる?スポーツドリンクの効果を科学的に検証!

熱中症対策のドリンクとしてよく見かけるスポーツドリンク。夏にもなるとスーパーマーケットやドラッグストアにも「熱中症対策」という言葉と共に、スポーツドリンクがたくさん並べられています。

ところで、スポーツドリンクは、本当に熱中症対策になるのでしょうか?身体の仕組みにも触れながら、その効果を科学的に検証します。

nettyusho005mv

意外と複雑?水分補給の「盲点」を知っておこう

スポーツドリンクは、熱中症対策になるのか否か?その問題に切り込む前に、まずは「知られざる水分補給の盲点」について、お話します。

>>1)水が飲めなくなる「自発的脱水」

熱中症対策というと、「水分補給」がポイントになることはご存じでしょう。大量に汗が出ると、「失った分だけ水分を補おう」と思うはず。ところが実は、タイミングによっては「時すでに遅し」なこともあることを、ご存じですか?

すでに脱水状態になってから水を飲もうとしても、発汗量に見合った量の水が飲めないことがあり、「自発的脱水」と呼んでいます。身体が欲しているはずの水分。なぜ飲めないのでしょうか?

なぜかというと、水だけを飲むと、血液中の塩分(ナトリウム)濃度が薄まってしまうため。ナトリウムは身体の機能を調節し、生命を維持してくれる重要なミネラル。脱水状態ということは、ただでさえ発汗によって、ナトリウムが流れ出しています。ですから「これ以上、薄まってはいけない!」と脳が判断して、水分を摂らないように指令を出します。その結果、のどの渇きがおさまり、身体が水分をほしがらなくなるのです。

自発的脱水になると、「とにかくナトリウム濃度を正常に保つこと」が、身体にとって最重要ミッションとなります。そのため、「もっと体内の水分を減らすべし!」と脳がさらに指令を出し、尿を出すことによって水分を減らそうとします。水分が減っている上に、さらに水分を減らそうとする。しかも、水を飲んで補給することもできない……。まさに悪循環ですね。

熱中症対策においては「こまめな水分補給」という言葉をよく聞きます。この「こまめ」というのが大事なポイント。事が起こってから慌てて水分補給するのではなく、様子を見ながら折に触れて水分を摂らせてあげましょう。

>>2)過剰な水分補給がもたらす「水中毒」

熱中症対策としてはもちろんのこと、私たちが生きていく上で欠かせない水分。ただし「摂りすぎ」も危険を招きます。

「水中毒(みずちゅうどく)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?名前からして怖そうな病気ですが、これは水分の過剰摂取によって引き起こされる中毒症状のことを指しています。

水分を摂りすぎると、体内では水分だけが増加。血液中のナトリウム濃度が低くなり、バランスが崩れることに。すると、水分が悪さをし始めるのです。たとえば、細胞を膨化させて意識障害やけいれんを引き起こしたり、嘔吐を招いたり。重症化すると生命を落とすこともあり、注意すべき病気の一つです。

アメリカのラジオ局主催のイベント「水飲みコンテスト」で起こった、悲惨な事件をご存じでしょうか?

コンテストでは、看護師の注意も振り切り、水を挑戦者に飲ませ続けました。28歳の女性が水を約7リットル飲んで、2位に。ところがわずか数時間後に頭痛を発症し、残念なことに“帰らぬ人”になってしまったのです。大量の水は、人に「最悪の結果」をもたらすことがあります。くれぐれも水中毒には気をつけたいものですね。

「7リットルも飲むことはないから大丈夫!」と思うかもしれませんが、油断は禁物。マラソンレースなどでも水中毒で死亡したケースが報告されています。くれぐれも「飲ませすぎ」には注意しましょう。

水分補給のポイントは「ナトリウムの同時摂取」!

水分補給の盲点について、二つお伝えしました。ここからも分かるように、熱中症や脱水時の水分補給で大切なのは、「ナトリウムも同時に摂る」こと。手近に塩があれば良いのですが、そのような状況は限られています。スポーツドリンクはほとんどの場合、ナトリウムを含んでいます。入手も手軽なので、ぜひ利用しましょう。

ただ、一口にスポーツドリンクといっても、ナトリウムの含有量は製品によってまちまち。2014年売れ筋スポーツドリンクを比較してみましょう。各製品の100mlあたりのナトリウム含有量は、次の通りです。

▼代表的なスポーツドリンクのナトリウム含有量

・アクエリアス・・・・・・・・・・・・ 34mg
・ポカリスエット・・・・・・・・・・・49mg
・グリーン ダ・カ・ラ ・・・・・40mg
・キリン ラブズ スポーツ ・・50mg
・ヴァームウォーター・・・・・・・40mg
・アミノサプリC ・・・・・・・・・・・23mg

厚生労働省が公表している熱中症予防対策によると、水分および塩分補給の目安になるのは、「ナトリウム40~80mg/100mlのスポーツドリンク」とあります。上に挙げた製品は、ほとんどが範囲内。熱中症予防として使っても良さそうですね。

ただ、「グリーン ダ・カ・ラ」にはナトリウムが含まれていますが、姉妹品の「DAKARA」にはナトリウムが含まれていません。「スポーツドリンクならOK」とイメージだけで選ぶのではなく、ナトリウム含有量をたしかめるようにしてくださいね!

飲みすぎはNG!「ペットボトル症候群」になる!?

スポーツドリンクは熱中症対策になるかどうか?その答えは「YES!」です。水分とナトリウムを同時に摂れるという意味では、水分補給に適した飲み物といえるでしょう。

ただし「水分補給にベストか?」というと、そうではありません。市販のスポーツドリンクは、飲みやすくするために「糖分」も多く含まれています。水分を吸収するのに適した糖分は、「2.5%以下」といわれていますが、多くのスポーツドリンクは「6%以上」。そのため、腸で吸収されにくいという欠点があるのです。

また、慢性的にスポーツドリンクを飲み続けると「ペットボトル症候群」になる危険性も指摘されています。

「ペットボトル症候群」とは、清涼飲料水の飲みすぎによってもたらされる、急性の糖尿病のこと。糖分の多いドリンクを飲みすぎると血糖値が上昇します。そうなると、のどが渇くので、またドリンクを……という悪循環に陥ります。常に血糖値が高い状態となり、「急性の糖尿病」にかかる危険性が増大するのです。

スポーツドリンクは、熱中症対策にはなります。ですが、糖分が多く含まれていることも心得て、賢く利用してくださいね!

今すぐクリック→【特別版】背を伸ばすためにサプリメントは本当に必要なのか?

■ 熱中症対策の第一歩は総合的な栄養補給!

<2019年3月速報> 健康部門 4年連続第1位!

estoremedal

唯一の成長期10代向けサプリメント
「カラダアルファ(α)」
が全国約20,000店の通販ショップが加盟するEストアーで4年連続、通算13回目の受賞!今回、「美容&健康部門」の年間グランプリ1位に!

▼ この記事と一緒によく読まれている人気記事はこちら

このページの先頭へ