野球肩や野球肘……ジュニア期「スポーツ障害」予防に、セットで摂りたい栄養素は?

スポーツには、ケガはや故障はつきもの。とはいえ、野球肩をはじめとしたスポーツ障害を引き起こすと、局所の安静が必要になり、筋力低下を招くことも。発見が遅れて重症化すれば、手術が必要になるケースもあります。正しい知識を持っておき、もしもの場合は早めに対処してあげたいものですよね。

そこで今回はスポーツ障害に注目。「特にジュニア期に多い症状は?」「何が原因なの?」「予防のためには、どんなものを食べればいい?」など、スポーツ障害の基礎知識をお伝えいたします。

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似ているけど別のもの!?「スポーツ外傷」「スポーツ障害」の違い

野球やサッカーなど、大好きなスポーツに打ち込み、厳しい練習にも耐えるジュニアアスリートたち。「上達したい!」「勝ちたい!」と、熱心に練習すればするほど、ケガや故障の機会は増えてしまいます。

スポーツによるケガや故障というと、「スポーツ外傷」「スポーツ障害」という言葉を見かけることでしょう。似た言葉ですが、意味する内容が違います。まずは、両者の違いから整理しておきましょう。

>>1:スポーツ外傷

外傷とは、いわゆるケガのこと。スポーツによる急性のケガを、「スポーツ外傷」と呼びます。スポーツ外傷は、「1回の」「比較的大きな衝撃によって」生じるのが特徴です。

▼スポーツ外傷の例
骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷、肉離れ、腱断裂、靭帯(じんたい)損傷、突き指など

スポーツの種類によって、発生しやすい外傷の傾向があります。たとえばサッカーだと、ゴールキーパー以外は手を使えません。キックはもちろんのこと、ジャンプやダッシュ、スライディングなど、“脚”を使ったプレーが大半。「膝(ひざ)関節靭帯損傷」や「足関節捻挫」(そくかんせつねんざ)など、脚のケガが多くなります。

瞬発的なスタートやダッシュが求められる短距離選手の場合は、下半身の筋肉に負担がかかるため、肉離れを起こすことも。バレーボールやバスケットボールなどの球技では、指先をよく使うため、突き指が起こりやすいようです。

>>2:スポーツ障害

障害を分かりやすく言い換えると、いわゆる故障のこと。スポーツによる慢性の故障を、「スポーツ障害」と呼びます。

スポーツ障害は「繰り返し」「小さな力が加わることによって」起こるのが特徴。度重なる投球練習による「肘痛」や「肩痛」、日々のハードなランニングやジャンプによる「膝痛」などがあります。

スポーツ障害は、別名「使い過ぎ症候群」とも呼ばれるように、身体の使い過ぎ(オーバーユーズ)が主な原因。重症になれば手術が必要になるケースもありますから、早めに対処したいものですね。

スポーツ障害、どんな種類がある?代表的な3つを紹介

続いて、スポーツ障害について、さらに詳しく見てみましょう。スポーツ障害のうち、ジュニアアスリートにも多いものを、3つ紹介します。

>>1:野球肩

野球によって引き起こされるスポーツ障害のうち、特に多いのが野球肩です。

野球肩というと、肩関節の脱臼や亜脱臼を想像するかもしれませんね。ただしこれらは、多くは高校生以上に見られるもの。10歳前後の野球選手、特にピッチャーの場合は、「リトルリーガーズショルダー」と呼ばれる肩痛が、しばしば起こります。

リトルリーガーズショルダーの症状は、初期においては、投げるときに痛みを感じるのみ。ただし症状が進行すると、荷物を持ったり肩を上げたりといった、日常生活にも支障をきたすことがありますから、注意が必要です。

リトルリーガーズショルダーを引き起こす主な原因は、投球の繰り返しによる、骨への負担。投球時に腕を強く振ると、上腕骨と呼ばれる骨の上部に、強い力がかかります。上腕骨というのは、上腕にある管状の骨。上腕をすーっと触ると、長い骨がありますよね?これが上腕骨と呼ばれる骨です

成長期のジュニアアスリートの場合は、上腕骨の両端に、「骨端軟骨」と呼ばれる骨組織があります。骨端軟骨とは、細胞分裂がさかんに行われている部分。つまり、成長過程にある骨です。

骨端軟骨は、軟骨という名の通り、まだ柔らかい組織。衝撃に対してまだ弱めです。投球動作を繰り返せば、上腕骨の上端にある骨端軟骨に、たびたび強い衝撃が加わります。その結果、骨端軟骨が損傷し、痛みを生じるというわけです。

>>2:野球肘

野球肘は、小学生や中学生の野球投手に多く発生するスポーツ障害の一つ。「投球過多」や「肘の使い過ぎ」などがその原因で、肘が傷んだり、曲げ伸ばしが完全にできなくなったりします。

初期症状としては、野球肩と同じく、投球時に感じる痛みのみ。すぐに症状がなくなるので軽く見られがちですが、慢性化しやすいのが特徴です。

野球肘には、「内側型」「外側型」「後方型」があります。外側型は少年期に多く、骨変形などの後遺障害を残しやすいため、特に早期発見が重要。内側型と後方型は、成長期ならではの骨の弱さに原因があります。成長期の骨に、深刻なダメージを与えないことが大切ですね。

夏の甲子園では1994年から、出場する投手のメディカルチェックを義務化。肩や肘にトラブルがないか、レントゲン撮影などの診察を行うようになりました。重傷の場合には、登録が取り消しになることもあるそうです。

メディカルチェック義務化のきっかけになったのが、1991年に開催された夏の甲子園「第73回 全国高等学校野球選手権大会」でした。

この年、優勝旗をめぐって決勝戦でぶつかったのが、共に初優勝をねらう大阪桐蔭高校と沖縄水産高校。有力な控え投手がいなかったため、沖縄水産の大野倫投手は、決勝まで6試合すべて完投。3回戦からは、4日間の連投に。いわば極限状態で投げ抜き、13失点で敗れています。

実は、地区大会のときから肘に故障を抱えていた大野投手。マウンドを死守しようと奮闘し、右腕は“くの字”に曲がったまま。最後は、肘を伸ばすこともできないようになりました。手術したところ、骨折した親指の爪ほどの骨片が、複数摘出されたそうです。

高校卒業後は、1995年のプロ野球ドラフト会議で5位指名を受け、“外野手”として巨人に入団。投手ではなく、外野手。つまり甲子園での連投が、投手生命を奪ってしまったのです。

勝負への執念が強ければ強いほど、どんなに肘が痛くても、隠し通す子供もいるかもしれません。控え投手がいない場合、チームメイトに遠慮して、言い出せない子供もいるでしょう。でも、故障が人生を左右することもあるのです。我が子の様子を見て「あれ?」と感じたら、早めに病院へ連れて行ってあげてくださいね。

>>3:オスグッドシュラッター病(サッカー・バスケットボールなど)

軸足で強く踏み込むことの多いサッカーやバスケットボールで、よく発症するスポーツ障害が「オスグッドシュラッター病」です。

足に力を入れて踏み込むことで、膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)に繰り返し強い力が入ります。発達途中の柔らかい骨を引っ張るために、骨がはがれたり前へ飛び出してきたり……。負担がかかり過ぎると炎症が起こり、痛みが生じます。

オスグッドシュラッター病を発症するのは、10~15歳の成長期の子供。なぜなら、キックやジャンプなどを繰り返すことで、膝部分の柔らかい骨端軟骨に負担がかかるからです。

また、骨と比べて筋肉の成長はやや遅め。身長の伸びに伴って大腿四頭筋は、筋肉の節(ふし)の数を増やしますが、骨の成長に追いつかないことも。その結果、骨と筋肉の付着部にストレスがかかりやすくなり、骨端軟骨への負担が大きくなってしまうのです。特に身長がぐっと伸びている時期は、気を付けたいものですね。

成長期のジュニアアスリートが、「膝下が痛い」と訴えるなら、オスグッドシュラッター病の可能性があります。整形外科医やスポーツに詳しい整体院・整骨院などで、早めに診てもらいましょう。

なお、『公益社団法人 日本整形外科学会』のホームページには、全国の「日本整形外科学会認定スポーツ医」を探すためのページが設けられています。

地域あるいは「氏名」「勤務先住所」「勤務先名称」などのキーワードや、「診療上得意とする身体部位」・「診療上得意とするスポーツ種目」などを入力することで、最寄りの認定スポーツ医を探すことができます。必要に応じて利用するといいですね。

スポーツ障害を防ぐには、運動量や負荷を見直そう!

では、スポーツ障害を防ぐには、どうすればいいのでしょうか?

スポーツ障害が起きるのは、身体に過度なストレスがかかることが主な原因。予防法としては、「運動量を抑える」「特に負荷のかかるキックやジャンプを避ける」などが基本となります。

野球肘の場合は、間違ったフォームでの投球練習が重なると、余計に負担がかかります。「肘が下がっていないか?」「腕がしっかり振れているか?」など、指導者が細かくチェックして、フォームを矯正することが重要です。もちろん、過剰な投球数にならないよう、配慮することも大切ですね。

さらには、身体内側の筋肉であるインナーマッスルが弱いと、内外の筋肉がアンバランスに。筋肉が過緊張を起こし、スポーツ障害を引き起こす原因になるとも言われています。指導者や専門家のアドバイスを受けながら、インナーマッスルの強化に努めることも大切ですね。

食生活では特に、「カルシウム+マグネシウム」が重要です!

では、スポーツ障害を予防するために、食生活においては何を意識すればいいのでしょうか?

気を付けたいのが、成長期ならではの“スムーズな成長”を促す栄養を、しっかり摂るということ。骨や筋肉の材料となるたんぱく質や、骨を硬くするカルシウムを、十分に摂れるよう心がけてあげましょう。成長において“潤滑油”ともいえる、各種ビタミンやミネラルを、バランスよく摂ることも大切です。

とりわけ気を付けたいのが、カルシウム。ジュニアアスリートは、運動中の発汗によって、カルシウムが流れ出ています。カルシウム不足にならないよう、補ってあげましょう。

食事から摂るのが基本ですが、「カルシウムグミ」や「ワダカルシウム」などは、手軽にカルシウムを摂ることができる健康食品として有名ですね。

ただしカルシウムを摂るときには、知っておきたいことがあります。それは、「カルシウムは吸収率の低い栄養素」だということ。単体ではうまく吸収されず、ムダになってしまうのです。

カルシウムを効率よく吸収するにはマグネシウムが必要で、「カルシウム:マグネシウム=2:1」の割合で摂るのが理想的。このバランスが崩れると、いくらカルシウムをたくさん摂っても、骨からカルシウムが溶け出して、骨折を招く恐れがあると言われています。

マグネシウムは、昆布やひじき、のりなどの海藻類をはじめとして、比較的さまざまな食品に含まれている栄養素。バランスの良い食事を摂っていれば、本来は不足しないはずの栄養だと言われています。

ところが、精製加工された食品が多く出回っている現代。加工の過程で、マグネシウムをはじめとしたミネラルが減少。食品から、十分量のマグネシウムを摂取することは困難に。慢性的なマグネシウム不足が指摘されています。

もし普段の食生活に不安があるなら、カルシウムとマグネシウムが配合されたサプリメントを活用するのも一つの手。ただしその場合、カルシウムとマグネシウムの配合率にもこだわったものを選んでくださいね!

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