現代っ子は熱中症になりやすい!?親なら知っておきたい基礎知識

近年、熱中症にまつわるニュースを耳にすることが増えました。これは、昔と今では、子供たちを取り巻く環境も違えば、子供たちの身体の特徴も違うため。ちゃんと理由があるのです。

親世代が自分たちの感覚で、熱中症を軽く考えていては、知らない間にわが子を危険にさらしてしまうかもしれません。親として知っておきたい現代の環境や、現代っ子ならではの身体的な特徴などを把握して、子供を熱中症から守りましょう。

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「汗のかきにくさ」が、危険を招く!

毎年梅雨が明けて30度を超える真夏日が続くと、熱中症の症状で子供が救急搬送されるニュースを耳にするようになります。また、ドラッグストアや量販店に行けば「子供向け熱中症対策コーナー」を目にすることも増えました。昔と比べて、ずいぶんと注目度が上がっていることを実感している保護者さまも多いのでは?

現代っ子が熱中症になりやすい理由の一つに、「汗のかきにくさ」があります。

私たちの肌には、汗を出すための穴である「汗腺」があります。暑くなれば汗腺から汗を出し、体温を一定に保つ仕組みが備わっているのです。

ただし、すべての汗腺から汗が出るわけではありません。汗をかく汗腺のことを「能動汗腺」といい、成長するにつれて発達していきます。能動汗腺が発達して多ければ多いほど、たくさん汗をかきます。違う言い方をすれば、能動汗腺が多いほど、「汗をかく能力がある」ということです。

この汗腺の発達を決めるのが、「どのような環境で過ごしたか?」ということ。寒い場所で生活した子供は、あまり汗をかく必要がありませんから、能動汗腺が少なくなります。逆に、暑いところで生活した子供は、しっかりと汗をかく過程で、能動汗腺が多くなっていきます。

ちなみに、能動汗腺が発達するのは、一般的には2歳半まで。今の子供たちは、赤ちゃんのときから、空調設備が整った家で生活していることがほとんど。汗腺があまり発達せず、過酷な暑さの中に身を置いても、なかなか汗をかけません。すると体温が急上昇して、熱中症を引き起こす原因になってしまうのです。

ちゃんと認識しておきたい「ヒートアイランド現象」

現代っ子が熱中症にかかりやすい理由のもう一つに、「環境変化」があります。

近年、急激に地球温暖化が進行。その結果「ヒートアイランド現象」が発生し、現代において熱中症を招く大きな要因となっています。

ヒートアイランド現象とは、都市中心部の気温が、まわりと比べて際立って高くなる現象のこと。都市とその周辺地域に、黄色や赤、緑などの色で気温の高さを示す「等温図」を書くと、都市部だけが高く(赤く)なっています。その様子が「熱の島」に見えることから、「ヒートアイランド」という名前がついたそうですよ。

ヒートアイランド現象を引き起こす主な原因は、「人工化された地面」。都市部では、道路やビルなどによって、地面の大部分がアスファルトやコンクリートで覆われています。これらの素材には、「太陽光による熱を溜めやすい」という特性があります。真夏のアスファルトの上は、焼けつくような熱さ。夏季のアスファルトは「60度」にまで上昇したという実験結果もあるほどです。

また、コンクリートやアスファルトは、「一度吸収した熱を放出しにくい」という特性もあります。都市部は自動車やクーラーなどから排出される熱の量も多いため、「日中熱く、夜間になっても気温が下がりにくい」という状態になっているのです。

ちなみに東京では、ここ100年の間に、平均気温が「3.3度」上昇しました。「たったのそれだけ?」と思うかもしれません。でも、平均気温の変化は、仮に1度だけの違いでも侮れません。

「かつてない猛暑」と呼ばれた年がありましたね。「さぞや平均気温も高かったはず」と、多くの方が思うことでしょう。でも、平均気温で見れば、実は1度しか変わらないのです。アメリカで行われた研究によれば、「夏の平均気温が1度上昇すると、死亡率が2.8~4.0%上昇する」ともいわれています。

もしかすると、「東京や大阪だけの話じゃないの?」「うちは田舎だから、都会の話は関係ない」と思ってしまうかもしれません。でも、考えてみてください。今や日本中どの街もアスファルトで舗装され、ビルが立ち並んでいます。よほどの農村部でなければ、決して関係ない話ではないのです。
   
「現代の環境は、熱中症が起こりやすくなっている」と十分に認識して、きちんと対策してあげてくださいね。

肥満体型もNG!?さらなる危険因子を3つ紹介

現代っ子は熱中症にかかりやすい理由を、二つお伝えしました。それ以外にも、熱中症を招きやすい要因がいくつかあります。代表的なものを3つ紹介しましょう。

>>要因1)肥満気味

肥満体型の人は、熱中症にかかりやすい傾向があります。というのも、皮下脂肪には内臓が冷えないようにする“断熱材”のような役割があり、熱がこもりやすいため。その結果、身体の熱をうまく放出することができず、 体温調節のために大量の汗をかきます。すると、熱中症を招くことになってしまうのです。

肥満に関しては、子供も例外ではありません。1990年から2011年までの間、日本の学校で起こった熱中症死亡事故のうち、71%が肥満体型であったことが報告されています。「うちの子、少し肥満気味で……」という場合は、特に注意してあげましょう。

 
>>要因2)遺伝的要因

実は日本人のうち13.9%~19.8%は、熱中症になったときに重症化しやすいタイプの遺伝子を持っていることが分かってきました。

私たちの細胞は、エネルギーを使って機能を維持しています。ところが、このタイプの遺伝子を持つ人は、体温が40度以上に達すると、エネルギー生産が困難になります。その結果、熱中症が重症化しやすく、脳障害や多臓器不全のリスクも高くなるのです。

この遺伝子を持っているか否かは、研究施設での高度な解析が必要で、一般の病院で調べる検査法はまだありません。ただ、この遺伝子タイプの人でも、体温が40度以上にさえならなければ、エネルギー生産に不都合はありません。そのためにも、やはり熱中症は予防が最も大切ですね。

>>要因3)疲れや寝不足などの内的要因

熱中症は、直射日光や湿度が高いといった外的要因だけで起こるものではありません。疲れや寝不足、夏風邪のような内的要因にも大きく左右されることが分かっています。

夏休みともなれば、連日の塾通いや大量の宿題で、疲れを溜め込んでしまう子供もいるでしょう。つい「明日も休みだから」と、夜遅くまでゲームをして、寝不足になる子供もいるでしょう。室内と外との気温差から、夏風邪をひいて引きずっている子供もいるのではないでしょうか。

なお、スポーツによる疲れも、気をつけるべきポイントの一つ。「レギュラーになりたいから」という一心で、つい暑さをがまんして、無理をしてしまう子供も多いようです。真夏のスポーツ時に発生した熱中症は、死亡例につながることも多々。日々、体調をこまめにチェックしてあげてくださいね。

熱中症は、正しい知識をつけて予防対策すると、大きな事故はほとんど防ぐことができると言われています。熱中症は、外出時の暑さ対策だけでは不十分。体型にも気を配り、体調をしっかり整えて、熱中症を防いであげましょう。

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