汗をかいて熱中症対策を!汗を出しやすくするためには?

熱中症を防ぐには、しっかりと汗をかき、体温の急激な上昇を抑えることが重要です。ところが近年、エアコンが普及したことで、現代人は快適な環境に慣れてしまいました。その結果、「汗をかけない子供が増えている」と指摘されています。

汗をかけないことは、「熱中症のリスクが高まること」を意味します。一体どうすれば、汗をかきやすくなるのでしょうか?「子供の汗」について再確認しながら、対策を紹介します。

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なぜ汗をかかない?最近の子供たちの身体の変化

子供というと、「汗っかき」というイメージがありますよね。ところが最近では事情が変わってきています。

インターネット上の育児に関する掲示板などでも、「4歳の娘が普段から汗をかかず、気になります」「うちの子は、身体を活発に動かしても汗をあまりかかず、顔が異常なぐらい真っ赤になるので心配」など、汗をかかないことに関する悩み相談がたくさん見受けられます。

なぜ、最近の子供はあまり汗をかかないのでしょうか?それは、汗を出す出口である「能動汗腺」が少なくなっているからなのです。

汗は、皮膚表面にある汗腺から出てきます。ところが汗腺のすべてから汗が出るわけではありません。汗腺には、「汗を出す汗腺」と「汗を出さない汗腺」の2種類があります。そして汗を出す汗腺のことを「能動汗腺」といい、乳幼児期にその数が増えていきます。

その数を決定づけるのが、「どんな環境で過ごしたか?」という要素。しょっちゅう汗をかくような暑い環境で過ごせば、能動汗腺は増えます。逆に、さほど汗をかく必要がない涼しい環境で過ごせば、能動汗腺の増え方はゆるやかになります。

最近の子供は、生まれたときから「エアコンのある生活」が当たり前。真夏でも涼しい環境で過ごすことが多いため、昔と比べて能動汗腺が少ない傾向があるのです。熱中症にかかる子供がいるのも、うなずけますね。

もっと「汗をかける身体」にするためには?

熱中症予防のために汗をしっかりかくには、能動汗腺を増やす必要があります。ただし、能動汗腺が増えるのは、人生の中でも限られた期間だけ。一般的に、「およそ2歳半まで」だといわれています。ですからその時期を過ぎると、能動汗腺を増やすことはむずかしいのです。

もしかしたら、「え?うちの子は5歳!もう無理?」「知るのが遅かった……」などと、ガッカリした保護者さまもいるかもしれませんね。でも、大丈夫。あきらめる必要はありません。

たしかに、およそ2歳半までの時期に、能動汗腺の数はほぼ決まってしまいます。一定期間を過ぎれば、能動汗腺は増やせません。でも、「発汗機能を改善すること」はできるのです。なお、発汗機能の改善とは、次の二つです。

・一つひとつの穴から出る汗の量を増やす
・汗をかき始める体温が下がるようにする

これらを実現するには、汗をかく機会を増やし、「汗をかくトレーニング」をすることが大切です。お風呂でじっくり温まるのも一つの手ですが、子供の場合はやはり、しっかり運動して汗をかく方法がベスト。特に、「有酸素運動」を心がけましょう。

有酸素運動とは文字通り、「酸素を体内に取り込んで行う運動」のこと。ウォーキングや水泳などが有酸素運動にあたります。ほどよい負荷をかけることで、汗腺から「いい汗」が出てきますよ。

一方、短距離走をはじめ、息が切れるほど過激な運動を「無酸素運動」といいます。この場合、身体に負荷をかけてしまうので、その過程で乳酸が多くつくられます。乳酸にはアンモニアと一緒に汗の中に出る性質があるため、汗の「アンモニアくささ」が強くなるというデメリットがあります。いい汗を出すために運動するなら、無酸素運動は避けたほうがいいですね。

運動によって筋肉がつくと、基礎代謝が上がります。低体温の改善にもつながりますから、有酸素運動をベースに、しっかり運動させてあげてくださいね。

汗をかくには「慣らし」の時期が必要です!

もし「熱中症対策のために、汗をかける身体にしよう!」「いい汗をかけるように、運動を始めよう!」と思うなら、スタート時期を意識することも重要ポイントです。ずばり始めどきは「5月」!暑くなる前のこの時期から、汗をかきやすい身体をつくりましょう。

どんな機械でも、性能を最大限生かすためには、「慣らし運転」が大事ですよね。最初からフルパワーで使って負荷をかけると、故障のリスクが高まります。寿命にも影響しかねません。

身体が汗を出す機能も同じ。「暑さ」というスイッチがオンになっても、即パワー全開にはなりません。慣らし運転をした上で、汗をしっかりかくようになります。

ですから暑くなりかけた時期に運動を始め、汗をかくよう習慣づけましょう。すると身体の「暑さへの反応」が早くなり、汗のかきかたがスムーズに。汗をかき始める体温が下がり、暑さに強くなるのです。このように、徐々に体を暑さに順応させることを「暑熱順化」(しょねつじゅんか)といい、熱中症対策においては重要なポイントの一つです。

熱中症は、基本的に汗さえ上手にかくことができれば、予防することが可能です。子供の様子を見ていて「うちの子、あまり汗をかいてないな」という場合は、注意しましょう。熱中症対策のための汗をかく運動は、5月ごろから!しっかり覚えてくださいね。

チェックしよう!汗に関するよくある2つの勘違い!

最後に、「汗と熱中症」の関係で、注意したいポイントをお伝えします。

一見すると「汗をかいているから、熱中症の心配はなさそう」と思えても、実は注意が必要なケースがあります。ここでは、特に多いパターンを2つ紹介しましょう。

>>1)顔から大汗を流す「思春期前」の小さな子供

注意しておいてほしいのが、思春期前の小さな子供です。小さい子は汗っかきのように見えますが、実は「汗の量が多く見えている」だけなのです。

能動汗腺は2歳半ごろには数が決まりますから、子供と大人を比べると、「汗を出す汗腺の数」は同じ。子供は身体が小さい分、汗をかくと相対的に多く見えてしまいます。

なお、顔を真っ赤にして、顔や頭からダラダラと流れるような大汗をかく子供もいます。子供の汗腺はまだ発汗機能が弱く、一つ一つの汗腺から十分に汗を出すことができません。足りない発汗量を補うために、頭部(顔)に血液を集中させ、放熱を促進しているのです。

「たくさん汗をかいているから大丈夫」と安心するのはキケンです。十分に様子を見て、こまめに水分を補ってあげてください。

>>2)しょっちゅう汗を流している「肥満気味」の子供

太っている子供も、「よく汗をかく」というイメージがありますよね。ですが、たくさん汗をかいているからといって、十分に放熱できているとは限りません。

汗をかくには、「能動汗腺」という出口が必要になりますが、太っても能動汗腺が増えるわけではありません。また、太ったからといって、実は皮膚面積はさほど変わりません。熱を溜め込む性質がある脂肪が増える割には、むしろ熱が出ていくための間口が狭くなるわけです。

すると、放熱効率が落ちることになり、熱がこもりやすくなります。その結果、「いつも汗をかいている状態」になるのです。

子供が顔を真っ赤にして汗をダラダラ流しているのも、肥満気味の子供がしょっちゅう汗をかいているのも、すでに体内に熱がこもってしまっているから。「汗をかいているから大丈夫」ではなく、すでに熱中症になっている、もしくはなりかけているかもしれません。

子供も肥満した人も熱中症弱者です。少しでも異変を感じたら、適切なケアをしてあげてくださいね。また、熱中症対策のために「5月からの有酸素運動」を習慣づけてあげましょう。

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