青魚はやっぱり子供の味方?DHAの脳への働きと効率的な摂り方

昔から「青魚を食べると賢くなる」と言われてきました。その秘密は、青魚に多く含まれるDHAという栄養素。最近では、脳を活性化させるとして、さまざまな研究が進んでいます。DHA含有の子供向けサプリも、受験生サプリメントとして多く販売されていますね。

本当に、DHAを食べると、脳力アップにつながるのでしょうか?DHAを特に多く含む青魚には、何があるのでしょうか?効率よく摂るには、どうすればいいのでしょうか?その仕組みや賢い食べ方についてリサーチしました。

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近年、ますます注目が集まる「DHA」の基礎知識

DHAという成分が日本で知られるようになったのは、1989年のこと。きっかけは、DHA研究の世界的な権威である、イギリスのマイケル・クロフォード博士(脳栄養科学研究所)の発表でした。

博士は「日本人の子供のIQが高いのは、DHAを豊富に含む魚を食べているからではないか?」との学説を公表。マスコミを通して大々的に発表され、DHAが広く知られるきっかけとなったのです。

その後、DHAの認知度はどんどん上がり、1994年には、キリンがDHA入り炭酸飲料「力水」を発売。何度も復刻版などが登場して、「キリン 合格祈願の力水」「試験にでる力水」なども登場しました。現在では20年に及ぶロングセラードリンクになっています。

近年では、DHAは「ブレインフード」(脳の働きをよくする栄養素)としても知られ、ますます注目が集まっていますね。

ちなみにDHAとは、「ドコサヘキサエン酸」(Docosa Hexaenoic Acid)を略した呼び名。青魚に多く含まれており、不飽和脂肪酸の一種です。

「不飽和脂肪酸ってどういうもの?」「脂肪?摂りすぎると太るのでは?」と思うかもしれませんね。この「不飽和脂肪酸」については後ほど詳しく説明しますが、「脂肪とはいっても身体にとって悪いものではなく、むしろ必要なもの」と、ざっくり理解しておいてください。

どんな食べ物に多く含まれている?効果的に摂取するには?

DHAはもともと、脳内に一定量存在しており、主に「海馬」という組織に多く含まれています。海馬は小さな器官ですが、とても重要。大脳に入ってきた情報の取捨選択をして、記憶全体を司っています。いわば“記憶の司令塔なのです。

この海馬にはなんと、他の部位と比べて2倍以上のDHAが含まれているのだとか。DHAの働きは、実はまだ完全には解明されていません。でも、記憶の司令塔である海馬に豊富に含まれるのであれば、記憶力をはじめとする学習能力と関係が深いことは、間違いなさそうですね。

DHAは人間の身体の中でもつくられますが、その量はごくわずか。受験生や集中力がない子供なら、食べ物から積極的に摂取したいものです。

DHAを豊富に含むのは、イワシやサバ、サンマをはじめとする青魚。脳力アップによって子供のやる気を引き出すためにも、普段から意識して食べさせてあげましょう。そして、せっかくDHAを摂取するなら、効率的に摂取したいもの。どのように食べるといいのか、ポイントを見てみましょう。

>>ポイント1:できれば刺身やホイル焼きで!

DHAを効率よく摂るためのポイントの一つは、「できるだけ焼かない」ということ。違う言い方をすれば、DHAの摂取を考えるなら「刺身や煮物がベター」ということです。

なぜ、刺身や煮物が望ましいのでしょうか?どうして、焼くのは避けたほうがいいのでしょうか?

理由は、「DHA=多価不飽和脂肪酸」だから……と言っても、そもそも言葉が分かりにくいですよね。DHAの特性を理解するためにも、「多価不飽和脂肪酸」という言葉について、詳しく見てみましょう。

少し長い言葉なので、分解してまずは「不飽和脂肪酸」から。

「不」がついているので、マイナスのイメージを持つかもしれませんが、大丈夫。不飽和というのは、「飽和していない」という意味。もっと分かりやすく言えば、「溶け切っている」ということです。逆に脂が溶けなければ、白く固まります。不飽和脂肪酸とは “常温でもサラサラな状態を保つ脂”のことなんです。

ちなみに、不飽和脂肪酸は「一価」がつくものと、「多価」がつくものに分類できます。「多価不飽和脂肪酸」のほうが、コレステロール値を下げる作用が強いと言われています。

特に大事なポイントは、「多価不飽和脂肪酸=サラサラした脂」ということ。さらに、固まっていない液体状の脂ですから、非常に酸素と反応しやすく、壊れやすい性質をもっているのです。この「酸素と反応しやすい」「壊れやすい」という点も、頭に入れておいてください。

では、そろそろ本題に戻りましょう。

バチバチと脂が飛び散りながら焼けていく焼魚。次第に香ばしいにおいが漂って、食欲をそそりますよね。もちろん焼魚はおいしい料理ではありますが、火を入れる過程で酸素との反応が起こります。

酸素との反応……そう!不飽和脂肪酸であるDHAは、酸素と反応しやすく、壊れやすい性質がありましたね。つまり焼くことで脂が酸化して、劣化してしまいます。また、脂として流れ出ることで、DHAの含有量が減ってしまうのです。

加熱するとDHAがどんどん流出するため、DHAをもっとも効率よく摂るなら、生(刺身)の状態がベスト。煮る場合も加熱しますが、焼くのと比べると、酸素との反応は穏やか。焼魚と違って、脂が流れ出たとしても煮汁の中に残ります。

せっかく食べるなら、DHAをしっかり摂りたいもの。青魚は、新鮮なら刺身で食べましょう。加熱するなら、ホイル焼きに!流れ出た脂も一緒に食べられます。

>>ポイント2:抗酸化作用を持つビタミン類と一緒に!

脂であるDHAは酸素に弱いので、なるべく酸化を防ぐことが大切です。「酸化を防ぐ=抗酸化」ですね!

そこで役立てたいのが、抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンE。青魚を焼いて食べるなら、ビタミンCやビタミンEも一緒に摂るよう心がけましょう。抗酸化作用が働いて、脂肪酸が酸化するのを防ぐ効果が期待できます。

ここまで読み進めて、「あれ、もしかして?」と気づいた方もいるかもしれませんね。

そう、焼き魚といえば、大根おろしを添えたり、レモンや酢橘などのかんきつ類を添えたり……。これらはビタミンC豊富な食材。焼き魚に添えて食べるのは、理にかなったことだったのです。ちょっとした工夫で酸化を防ぎ、DHAをしっかり体内に届けてあげましょう。

>>ポイント3:旬の新鮮な魚を選ぶ

新鮮な旬の魚はツヤツヤ光り、「脂のりが良くて美味しそう!」なんて言いますよね。旬に獲れる魚は、良質な脂を十分蓄えています。旬の新鮮な青魚を選べば、自然とDHAをしっかり摂ることができそうですね。

また、新鮮な魚であれば、生で食べられるというのもうれしいポイント。DHAをもっとも効率よく摂るなら生魚がベスト。通常は焼いて食べるサンマも、旬の時期なら刺身で食べられるものも売られています。鮮度が高ければ、子供に食べさせてあげるのもいいですね。

DHAさえ摂れば安心?いえ、栄養バランスが大切です!

日本は昔、「魚食大国」とも呼ばれていました。日本人には、魚を多く口にする食習慣があったのです。DHAが広く知られるきっかけになったのも、「日本人が多く魚を食べている」ことが、理由の一つでしたね。

ところが近年、その傾向に変化が現れています。

厚生労働省が毎年行っている「国民健康・栄養調査」によれば、日本人の魚介類摂取量は年々減少。平成18年にはついに、肉類の摂取量が魚介類の摂取量を上回りました。その後もさらに、「肉食中心」の傾向は強まっています。子供の脳力アップのためには、意識的に青魚を食べさせてあげたいものですね。

「DHA配合の子供向けサプリメントを飲ませているから、うちの子供は大丈夫」と思うお母さんもいるかもしれません。たしかに、受験生サプリとして、DHAだけを含む子供サプリメントも、市場では多く販売されています。必要な栄養素を効率的に摂れて、一見役に立ちそうに見えますよね。

ただし栄養は、さまざまな栄養同士がサポートしあって、初めて効果を発揮するもの。受験生サプリを選ぶなら、栄養バランスにもこだわったものを選んでくださいね。

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